当ページの音声ガイド(約16分)

夜明けの図書室の「7つの実存の知の体系」では…
ここは、そのワークシートを使って、セルフワークを進めていく際の手引きです。

ここでは、セルフワークを進めていく中で感じるかもしれない、メリットやデメリットについて触れておきます。
もし、これらの気づきが、ご自身の変化や心の動きへの理解を深める一助になりましたら幸いです。
心の中に芽生える新たな発見を大切にして、無理なく歩んでいけますように、一時でも静寂の中に身を置いていただけますでしょうか。
ー 目 次 ー
セルフワークのメリットとデメリットについて


「デメリット」とは書きましたが、見方によっては、「とても大事なメリット」とも言えるかもしれないですね。
セルフワークのメリット:内なる凪(なぎ)を取り戻す
1.自己理解が深まる

マイペースなセルフワークを通じて、自分の気持ちに気づいたり、深い理解に向けていくプロセスを、ゆっくり安全に歩みます。
それは、長らく閉ざされていた内なる書庫の扉を、自分の手でそっと開くような、静謐(せいひつ)な儀式でもありますね。
もし、過去の出来事や心の葛藤に直面しているなら、ゆっくり寄り添っていくと、知らなかった自分の一面を感じられるかもしれません。
そこから次第に気づきが深まったり、あなた自身を、もっと大切にしていける歩みとなりますように ──
また、歩まずに立ち止まる時間も、いつでもご自身に許してあげていただけるでしょうか。
その立ち止まった影の中にこそ、大切な物語が眠っているときもあるのです。
2.心の軽さと解放
自らの解放が少しずつ進んでいくと、ふっと、心が軽くなる瞬間が訪れるときがあります。
それは、降り積もった雪が春の陽光で溶け出すような、自然な芽吹きの瞬間です。
もし、孤立感や無気力感を感じているとしたら、その重さに心が押し潰されてしまうときもあるかもしれません。
それでも、少しずつ少しずつ…自分のペースで…
その感情を受け入れていく過程で、次第に心にクリアリングスペース(余白)ができ、やがて、心が解放される瞬間を迎えられるかもしれません。
「クリアリングスペース」とは、心の中にある不要なものをそっと整理し、内側にゆとりを生み出すプロセスです。
私たちは日々、様々な感情や思考に触れていて、それらが心に蓄積されます。

中には、過去のトラウマやネガティブな思考パターンなど、私たちを苦しめるものも含まれていないでしょうか?
これらを抱え込んだままでいると、心は重くなり、本来の力を発揮できません。
そこで、クリアリングスペースをつくり不要なものを手放し、心に余裕を取り戻すプロセスが大切になります。
前述で「整理」と書いたように、「手放す」とは、かならずしも「捨てる」行いではありません。
それは、痛みを「実存の素材」として適切な棚へ収め直すような営みです。このことについても、これから触れていきます。
3.自分のペースで進められる

セルフワークは、誰かに急かされるものではなく、自分のペースで進められるものです。
PCA(パーソンセンタード・アプローチ)が重んじる「非操作的」な在り方を、まずはあなた自身が自分に対して向ける時間です。
無理なく心に寄り添いながら、少しずつ進めていけます。
もし、今のペースが辛く感じるときがあっても、そのペースで充分だということを思い出してください。
立ち止まることを許しながら焦らず進めば、その一歩一歩が、確かな変化を生んでいくことでしょう。
あなたの歩幅こそが、最も尊いリズムなのです。
4.自己ケアの習慣を身につける

セルフワークを通じて、心と体のバランスを保つ方法を、じっくりと一つずつ学んでいけます。
このプロセスは、自分という唯一無二の器を、自らの手で整え、慈しむ術を習得していく旅でもあります。
もしも、これまで心のケアをどこか後回しにしていたところがあったとしても…
この機会に少しずつ、自分自身を大切にする習慣を増やしていきませんか?
より日常に溶け込むほどに心と体が調和し、全体的な幸福感が深まっていきますように願っています。
それは、Survival(生存)という戦いから、Thrival(スライバル:自分らしく咲き誇る)へと人生をシフトさせる、静かな、けれど力強い土台となります。
5.自由な選択と成長

セルフワークは、続けていく中で本当の自分を見つけて、自由に生きる力を得ていくためにあります。
他者の期待や社会の枠組みという「借り物の言葉」ではなく、あなた自身の「透明なインク」で物語を綴り始める過程です。
もし、過去の選択や行動に、悔恨や後悔を感じていたとしても……
その感情に振り回される辛さを少しずつ穏やかにしていって、新しい選択をする力を生まれやすくしていけるかもしれません。
あなた自身の内側にある力を信じ、調和しながら、自由に自分を表現していけますように…
ひとつずつを、大切にして欲しいと思います。

セルフワークのデメリット:深淵を歩む際の「まなざし」
1.感情の浮き沈み

過去の感情に付き合う時間において、どうしても辛い瞬間が出てくるときがあります。
沈殿していた澱(おり)が舞い上がり、視界が濁るような感覚を覚えるかもしれません。
もし、絶望や失望・悲しみの感情に襲われたとしても、その感情をあえて、ただそのまま受け止める勇気が、心の解放に繋がっていきます。
無理に感情を押しころしたり、避けようとするより、その感情に寄り添って認めてあげて、そこから感じる学びが生きていくために必要かもしれません。
それぞれのワークは、そのための伴走役としてあります。
何かどうこうしようとする解決思考を一時的に脇において、ご自身への寄り添い思考を大事にしていただきたく願っています。

2.孤独を感じる

セルフワークは、孤立感や孤独感に襲われるときがありますが、それも成長過程です。
独りで深淵を見つめる時間は、時に凍えるような寒さを伴うかもしれません。
その先に、新たな気づきや成長が待っていると信じてください。
孤独を感じるときこそが、実はあなたの内面を深く知る時間となり、自己理解を深めるチャンスになるでしょう。
孤独の先で、あなたが創っていく世界も思い描いていけたなら、孤独は一時的なものになっていきやすくなります。
その孤独な航海の傍らには、いつも図書室の灯火が揺れていることを忘れないでください。
3.ペースの調整に迷うときも

自分がどれくらい進んでいるのか、ペースに迷うときがあるかもしれません。
地図のない山道を独りで歩いているような、不安に駆られるときもあるかもしれません。
もし、進みたいけれど進めない…
もしくは逆に進みすぎているのではないかと不安を感じたら…
その時々に自分の気持ちに寄り添い、無理をしない姿勢が大切です。
ペースの調整が難しいときは、その迷いこそが自己探求の一部と考え、焦らず受け入れる感覚も大事と踏まえていきます。
迷うことは、あなたが誠実に自分と向き合っている証に他なりません。
4.変化の実感に時間がかかる

セルフワークの効果は、一朝一夕に現れるものではありません。
心の変化は、目に見えない地層が積み重なるように、ゆっくりと進んでいきます。
もし、今すぐに変化を感じられないとしても、心のどこかの無意識レベルで熟成されていっています。
それは、すぐには実感できないものです。
心の深い部分に向き合うためには、時間が必要な場合も多くありますよね。
焦らず続けていく積み重ねで、後から振り返ったときに、少しずつ変化が積み重なっている感覚に、きっと気づけるはずです。
誰かの誘導で分かったような気になって、いずれ消えていったような感覚を味わってきた、虚しさを感じる時はなかったでしょうか?
自分のペースで立ち止まったり、歩んだりして、かみ締めながら、自主的に時間をかけたからこそ、より自分のものになっていきます。

変化は、ある日、静かな夜明けのように、少しずつ訪れ始める ──
ゆっくりと、ご自身のペースで進めていきます ──







